三菱ふそう
『エコプロダクツ2009』に次世代の新開発大型エンジンを出展〜ポスト新長期排出ガス規制対応大型エンジンを出展〜2009年12月9日
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三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下:MFTBC)は、12月10日(木)〜12月12日(土)の3日間にわたり開催される『エコプロダクツ2009』(於:東京ビッグサイト)に、環境性・経済性に優れたポスト新長期排出ガス規制対応の「新開発大型エンジン」と排出ガス後処理技術「尿素SCRシステム」を出展します。同パワートレーンシステムは中長期的にダイムラートラック部門の全大型車に搭載される計画で、次期新型大型トラック「スーパーグレート」にも搭載されます。 |
1.新開発大型エンジン |
新開発大型エンジンは、各国の最新の排出ガス規制に対応する為にドイツのダイムラー社、米国のデトロイトディーゼル社、日本のMFTBCを中心としたダイムラートラック部門で共同開発した最先端のエンジンです。既にダイムラートラック・ノースアメリカ社の大型車両への搭載が開始されており、その性能は高く評価されています。排気量は12.8リットルで、約90%の部品がダイムラートラック部門で共用化されています。この新開発大型エンジンは、最先端の環境性能・燃費性能・動力性能・静粛性能を実現し、それを可能とする新しい燃焼技術及び構造を採用しています。 新開発大型エンジン |
(1) 新開発の燃料噴射システム『X-Pulse』を搭載 |
燃料噴射系には新開発の『X-Pulse』(X-パルス:増圧式コモンレールシステム)を採用しました。『X-Pulse』は、燃料噴射の高圧化に加え、燃料噴射率のコントロールを行うことにより、走行時に刻々と変化するエンジン負荷・回転数に最適な燃料噴射を実現し、排出ガスの低減と燃費を両立させています。 |
(2) 大型EGRクーラ・連続制御式EGRバルブを採用 |
EGR(排気再循環システム)には、大型EGRクーラーと連続制御式EGRバルブを採用しました。精密かつ最適なEGR制御により、排出ガスの低減効果を高めています。 |
(3) 高圧化への対応 |
燃焼室内の高圧縮比・高筒内圧力による高効率の燃焼を実現するため、クランクケース・クランクシャフト・コンロッド・ピストン・シリンダーヘッドのエンジン各部を強化しました。エンジンの全体剛性も強化され、高い信頼性も実現しています。 |
(4) 4弁DOHC構造を採用 |
最適な吸気・排気を実現するため、4バルブを備えたDOHC構造を採用し、性能向上と排出ガスの低減を実現しています。 |
(5) VGターボを採用 |
日本独自の仕様として、低速からのターボ効果を得られるVGターボを採用し ています。 |
2.排出ガス後処理技術 |
(1) |
尿素SCRシステムは、エンジンより排出されるNOx(窒素酸化物)と無害・無臭のAdBlue®*1)(尿素水)を後処理装置内で還元反応させ、無害な水と窒素に分解する排出ガス低減技術です。NOxの低減を後処理装置内でできるため、エンジン本体では燃焼効率を最大限まで高めることが可能となり、その結果優れた燃費性能を実現します。大幅な燃費向上は、CO2の低減にもつながり、環境に優しく、経済性に優れたシステムです。 |
(2) |
また、燃焼効率を高めることによりエンジンから排出されるPM(粒子状物質)も低減され、さらにDPF*2)を組み合わせることにより排出ガス中のPMを徹底的に低減します。 |
(3) |
同システムは、既に商用車の主要な技術として認知されており、日本国内だけでなく北米や欧州でも、急速に普及している技術であり、MFTBCは、2007年より現行型大型トラック「スーパーグレート」に採用しています。ダイムラー社も欧州のEURO4規制対応から採用しています。 |
*1) AdBlueは、ドイツ自動車工業会の登録商標です |
3.エコプロダクツ2009 |
『エコプロダクツ2009』は、低炭素社会を目指す、これまでの常識を転換する新しい環境技術・サービス、企業間連携、地域連携など、問題解決につながる新しいビジネスモデルを展示することを目的に開催されます。消費財や産業資材、エネルギー、金融、各種サービスまで、あらゆる分野のエコプロダクツやサービスが出展対象です。 |
私たち三菱ふそうトラック・バス株式会社は、「商品・人・サービス」など企業活動のすべてについて「お客様・社会全般・地球環境」のために何ができるのか、何をなすべきなのかを考えます。 私たちの企業活動を「All for you」という言葉に込め、すべての大切な社会や環境、そして、大切なお客さまのために役立てていけるよう追求しつづけます。 |