モニーク・キムラの話を聞いてまず驚くのは、彼女の大胆不敵な行動力だ。砕氷船が氷を砕きながら進むように、「とにかくやってみる」という強い意志で、次々と目の前に立ちはだかる壁を乗り越えてきた。
彼女にとって運転は生きがいだ――愛車の「スーパーグレート」にロケット部品を積み込んで、配送先のJAXAまで1,200キロを走行する時も、休日に日産シルビアのアクセルペダルを踏み込みドリフト走行を楽しむ時も。しかし、男性中心の世界で女性が能力を証明していくには度胸も努力も必要となる。彼女の戦いは今もなお続いているのだ。