
先日FUSOのインターンシップを終了したバルナ・セッティは、インドのムディゲレ出身。インド国立デザイン大学で交通モビリティおよびカーデザインの修士課程を履修中の27歳だ。三菱ふそう川崎製作所内のデザインセンターで彼がたどった軌跡とその仕事を見ていこう。
彼のプロジェクトは4×4のオーバーランドコンセプト車両。卒業論文として先日発表された。そもそも彼がFUSOのインターンシップに参加することになったのも、このアイデアがあったからだ。
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先日FUSOのインターンシップを終了したバルナ・セッティは、インドのムディゲレ出身。インド国立デザイン大学で交通モビリティおよびカーデザインの修士課程を履修中の27歳だ。三菱ふそう川崎製作所内のデザインセンターで彼がたどった軌跡とその仕事を見ていこう。
彼のプロジェクトは4×4のオーバーランドコンセプト車両。卒業論文として先日発表された。そもそも彼がFUSOのインターンシップに参加することになったのも、このアイデアがあったからだ。
元々はインドのダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ(DICV)でのインターンシップに応募したバルナだが、当時面接を担当した、現在FUSOで彼の上司であるタナイ・パテルがFUSOを推薦したのだ。「ちょっとしたきっかけで自分の人生が大きく変わったんです」とバルナは語る。
「インドの自動車産業はやっと成長を始めた段階であり、文化が深く根付くにはもう少し時間がかかると感じます。一方で日本はまさに自動車革新が起きた場所であり、乗り物のデザイナーにとって日本を訪れることは夢のようなもの。ネットでしか見たことのなかった映像が、ここでは目の前で起きているんです!」と興奮気味に話す。
インターンシップを始めたばかりの頃は自分のアイデアを人に話すことを躊躇していたが、すぐに打ち解けたようだ。「チームメイトはとても親切で、働きやすい環境を作ってくれました。みんなと行ったカラオケも良い思い出です」と振り返る。
控えめに言ってもFUSOは多様性の点で非常に長けている。「日本はもちろん、ブラジル、ドイツなど、さまざまな国の人々と一緒に働くことで、異なるデザイン哲学や文化に触れることができました。個々が持ち寄るユニークなアイデアのおかげで、深みのある豊かなプロジェクトへと成長していきました。」
多くの人と出会ったバルナは、「ここで築いた絆は一生ものです。チーム以外に同期のインターンシップ生とも定期的に交流しました。この先どんなところに辿り着いても、人との繋がりを大事に育てることの大切さを学びました」と言う。
バルナがデザインするのはオーバーランドトラック。人々が冒険に求めるもの、それに伴う車両はどんなものなのか、チームと幾度となく議論を重ねた。舞台は様々な技術が発展しているであろう2035年。Canterのシャシーを使用し、商用車を超えたFUSOのビジョンを体現するコンセプト車両オーバーランディングトラックの製作が始まった。
「オーバーランディングにおいて目的地にたどり着くことがすべてではありません。真に豊かな時間を楽しむには、その過程で様々な壁を乗り越える強靭さと、いつでも柔軟に対応できるゆとりが大切です。私たちは、その情熱をサポートし、ユーザーが自然環境とつながることができる車両を設計したいと考えました」
このコンセプトデザインは、クリエイティビティを駆使しながらも緻密な計算に基づき作られた。「コンセプトの真意を深く追求し、一般ユーザーにも理解されなければいけない」とバルナは述べる。2035年という未来の市場動向、技術の進歩、ライフスタイルの変化、ファッショントレンドから地政学的な項目に至るまで具体的に検証したのだ。
その結果、2035年には人口集中により交通網はさらに複雑になり、スクリーンやデジタルコンテンツによる情報過多が顕著になると想定した。この車両コンセプトは、自然との調和を目指すことで都市の喧騒から解放され、より本質的な生活を取り戻すこと可能にするのである。
コンセプトが定義されると、クリエイティブな作業に取り掛かる。「まずはスケッチから始め、アイデアをすべて紙に書き出しました。それをプレゼンすると、デザイナーからエンジニア、マーケティング担当まで、普段は関わることのないエリアの経験豊富な同僚たちが色々なアイデアを出してくれました。チームワークで生まれる化学反応には興奮しましたね」
心掛けたのは、革新的なコンセプトでありながら実用性がある車両デザイン。「車両の機能についての議論に多くの時間を費やしました。例えば、自然と日常を棲み分けするキャンパーのために快適さを優先すべきか、それともアウトドアライフスタイルを強調したミニマリズムを反映すべきか」
デザインプロセスの軸であるCMF(カラー、マテリアル、フィニッシュ)戦略を用いて、2035年にこの車両を利用するであろうペルソナ(人格)を設定した。各ペルソナをアーキタイプにマッピングし、その特性に基づいて適切なCMF要素を割り当てるのだ。
ペルソナグループは3つに分けた。アドレナリンと反逆心に駆られる外向的な人々(「アドレナリン」、「アウトロー」、「アクティブ」)、地に足の着いた内向的な人々(「インスティンクト(直感)」、「アース」)、そして外向的と内向的の両方の特性を持つ『インフルエンサー』たち。これらを「イグナイト」(火)、「テラ」(地球)、「ブリーズ」(水と風)と象徴した。
ペルソナそれぞれのカラーに合ったCMFテーマボードの作成には、コルク、リサイクルレザー、竹繊維、ジュートなどの持続可能な素材を使用した。グラフィックは自然の地形からインスピレーションを受け、「イグナイト」には砂丘、「テラ」には年輪、「ブリーズ」には氷河を取り入れた。
「このプロジェクトは、デザインに関する知識だけでなく、チームワークとコミュニティの意識を育む機会でもありました」
デザインが成熟すると、ソフトウェアを使ってコンセプトを視覚化した。初期のスケッチにはPhotoshopを使用し、その後AliasやBlenderなどの3Dモデリングソフトウェアに移行してデザインをデジタルで構築する。この実践的なアプローチにより、人間工学の観点から実現可能性を確認できたのだ。
ビジョンを形にするためクレイモデルを作成した。粘土を使うこで、形を指先で感じながらその都度微調整を加えることができる。この触覚的なインタラクションで、デジタル形式ではしばしば失われがちな細部を洗練する作業を補う。
オーバーランディングに情熱を持つ人々にインタビューを行い、インサイトを得る機会を設けた。アウトドアでの好みや習慣を理解するためだ。あるユーザーは、「トラックを家としてではなくツールとして使いたい。自然の中で普段通りの生活ができる贅沢よりも、自然環境に浸透することが目的だ」と意見を述べた。
必要以上の快適性や豪華さを求めたデザインはやめて、ユーザーと自然の繋がりにコンセプトに切り替えた。アウトドアを自由に探検し冒険をより充実させるための車両を作るのだ。
コンセプトの最終化
最終レポート発表を前に、緊張と興奮を隠しきれないバルナ。「最後に、1:18サイズのモデル3つ作りました。CMFのデザインプロセスをはじめ、まさにこのプロジェクトに関わったFUSO各部門の共同作業が集結しています」と述べる。
「このプロジェクトは、デザインに関する知識だけでなく、チームワークとコミュニティの意識を育む機会でもありました。FUSOではインスピレーションを得る機会がいたるところにあります。修士課程を修了した後、可能であればこのチームに正式に加わりたいです」と付け加えた。
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