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三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペン、以下 MFTBC)は、製造拠点への部品輸送管理をデジタルに最適化するシステム「IBL*コントロールタワー(仮称)」を開発しました。今後の実証を経て、2023年内の本格導入を目指します。
*IBL:Inbound Logistics(インバウンド物流)
「IBLコントロールタワー」は、MFTBCの製造拠点に入構する部品運搬車両(主にトラック)を対象としています。部品運搬車両にGPS発信機を装着し、車両の位置情報を毎分取得してデータベースに蓄積します。そして、現在・過去の位置情報データや道路交通情報をもとに、人工知能(AI)を用いて部品運搬車両の製造拠点への到着時刻を10分以内の誤差範囲内で予測し、管理担当者に逐次知らせ、遅延発生時の対応を促します。また、位置情報データは車両を運用する物流業者にも共有され、車両運行側のリスク対応にも役立ちます。
トラック車両や産業用エンジンを製造するMFTBC川崎製作所(神奈川県川崎市)には、1日に数百台の部品運搬車両が入構します。従来は電話や電子メールで行っていたこれらの車両の管理を本システムによってデジタル化することで、大幅な業務効率の向上につながるほか、部品の遅延に起因する生産調整のリスクを抑制します。また、データの蓄積によって継続的な精度向上も可能です。
「IBLコントロールタワー」の開発は、生産現場の生産性と安全を最先端の技術で向上するMFTBCの「Factory of the Future(未来の工場)」プロジェクトの取り組みの一つです。AIによる車両到着時刻予測のアルゴリズムの開発については、MFTBCのオープンイノベーションプロジェクト「FUSO GreenLab」のサポートの下、韓国の西江大学校(本部:ソウル特別市、学長:沈鐘赫)の学生チーム「Insight」との共同で行いました。本システムの根幹を担うアルゴリズムの開発を同チームに協力いただくことで、開発期間の短縮を実現しました。
MFTBCは2022年12月より本システムの最終実証を開始しました。その上で、先行拠点である川崎製作所向けの対象車両について、2023年内の導入完了を目指します。その後、部品を製造するMFTBC中津工場(神奈川県愛甲郡愛川町)およびMFTBCの100%子会社でFUSOバスを製造する三菱ふそうバス製造株式会社(富山県富山市)など、国内の他拠点への入構車両へも対象を広げる計画です。また、入構車両数の最適化をにらみ、部品運搬車両の積載効率を自動算出する機能を開発中です。さらに取得したGPSデータは部品運搬車両のCO2排出量の算出にも活用します。
MFTBCは今後も「Factory of the Future」プロジェクトを通じて、生産工程および関連業務のさらなる効率化や安全性の向上、生産コストの削減を目指します。
【「IBLコントロールタワー」画面イメージ】
「Factory of the Future(未来の工場)」プロジェクトについて
2017年に開始した「Factory of the Future」プロジェクトでは、「信頼できる製品」「ムダのないプロセス」「一流の工場」「意欲ある社員」を柱に、工場の自動化(オートメーション)、ロボティクス、ITシステムに投資しています。このプロジェクトは人材不足、生産性の向上や労働環境の改善といった生産現場の課題に対し、最新の技術の導入によって、生産工程のさらなる効率化や安全性の向上、生産コストの削減を目指します。これまで、ラインオフ時のデジタル検査、センサーやその他の機器を用いたトラブル予防や保全などを行ってきました。MFTBCは今後もさらに生産性と効率を向上すべく、さらなるアイデアの創出に力を注いでいきます。
三菱ふそうトラック・バス株式会社について
三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)は、ダイムラートラック社が89.29%、三菱グループ各社が10.71%の株式を保有し、川崎市に本社を置く商用車メーカーです。90年の長い歴史を持つFUSOブランドの、小型、中型、大型トラックやバス、産業用エンジンを含む製品を世界170以上の市場向けに開発・製造・販売しています。2017年、初の量産型電気小型トラック「eCanter」を市場に導入し、2019年には、日本の商用車市場のベンチマークとなる、SAEレベル2相当の高度運転支援技術を搭載した大型トラック「スーパーグレート」を商用車メーカーとして初めて日本に導入しました。MFTBCは、ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社(DICV)とともにダイムラー・トラック・アジアの一員として、製品開発、部品調達、生産などの分野で協力し、お客様に最高の価値を提供しています。