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2024年3月4日
三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペン、以下MFTBC)は、筆頭株主であるダイムラートラック社が2023年の財務目標を達成したことをお知らせします。
2023年、ダイムラートラック社のトラック・バスのグローバル販売台数は526,053台(2022年:520,291台)で、重要市場による供給制約にもかかわらず、前年に続いて増加しました。同社は、主要市場における旺盛な需要を受け、収益は過去最高となる559億ユーロ(2022年:509億ユーロ)、調整済みEBITは54.89億ユーロ(2022:39.59億ユーロ)を記録し、2024年の堅調な見通しにつながるフリーキャッシュフローを確保しました。
FUSOブランドを含むトラック・アジア事業セグメントは、販売台数を161,171台と3%伸ばし、収益も70.6億ユーロと9%増加しました。調整済みEBITは3.3億ユーロと93%増加し、調整済みRoSも4.7%に達しました。
欧州では、FUSOは2022年比14%増の1万台以上を販売し、2007年以降で最高の業績を達成しました。車両生産台数も10%増加し、うち600台は電気小型トラック「eCanter」でした。また、欧州でFUSOは、部品事業とリマニ部品事業の双方で、過去最高のアフターセールス収益を達成しました。欧州はゼロエミッション車両(ZEV)の主要市場であり、「eCanter」のセールストレーニング、顧客テスト、市場イベント、そして販売といった活動が活発に行われています。
FUSOの「eCanter」は2023年、過去最高の1,680台を販売しました。初の量産型電気小型トラックとして2017年に日本で発売して以降、MFTBCはグローバルに「eCanter」の販売を拡大し、「FUSOグリーンリース®」などの「FUSO eモビリティソリューションズ」によって、お客様のEVシフトをサポートしてきました。*5
*「FUSOグリーンリース」は、三菱ふそうトラック・バス株式会社の登録商標です。
「eCanter」新型モデルは2023年8月にチリで、2024年1月に香港で発売され、MFTBCは小型ZEVセグメントをけん引し続けています。また2023年には、新型「eCanter」をインドネシアやオーストラリアといった主要市場で披露し、台湾では先行受注をいただきました。これらはお客様のEVトラックと関連サービスの需要が世界的に高まっていることの証左であり、MFTBCは2024年にさらに複数の海外市場での発売を計画しており、グローバルなZEVの展開を続けていきます。
MFTBCはサプライチェーンとグローバルな物流の制約の中で、主要市場で堅調な業績を達成しました。MFTBCはダイムラートラックの一員として、同社が商用車業界のゼロエミッションな輸送への転換をリードしながら、持続的な収益性を確保するという目標に向けて取り組んでいきます。
MFTBC代表取締役社長・CEOのカール・デッペンは以下のように述べます。「ダイムラー・トラック・アジアとMFTBCは2023年、優秀な業績を残しました。これらの達成に貢献いただいたお客様と従業員、パートナーの皆様のご尽力に心から感謝申し上げます。当社の販売台数は 3%、収益は 9% 増加しました。それに加えて、当社の調整後EBITは93%増加しました。これは、レジリエントな財務パフォーマンスと持続的に成功する能力に対する当社の取り組みを示しています。特に、当社のFUSOブランドは、最新の「eCanter」を複数の国際市場に導入したことで、世界中のお客様に受け入れていただき、ZEV市場で強力なリーダーシップを発揮しました」
*1財務指標は全てダイムラートラックホールディング社が発表したものです。
*2 EBIT: Earnings Before Interest and Taxes。利払前・税引前利益
*3 トラック・アジア事業セグメントは、FUSO、RIZON、バーラト・ベンツブランドで商用車を開発・製造・販売しています。一部アジア地域では、メルセデス・ベンツブランドの商用車も販売しています。
*4 RoS: Return on Sales。営業利益率
*5 「FUSOグリーンリース」は、EVトラックのニーズに合わせた新型「eCanter」専用のリース商品です。「eCanter」車両本体、車両メンテナンスサービス、特別保証など、EVトラックの導入・運用に必要なすべての内容をパッケージ化したものです。ダイムラー・トラック・ファイナンシャル・サービス・アジア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:ハンス・ゲオルク・フォン・グンペンベーアグ)が開発した、「eCanter」の導入・運用を容易にし、より安心・安全な「eCanter」の利用をサポートする製品です。現在は日本のみで販売されています。
主要財務指標:ダイムラートラックグループ | |||
2023年 | 2022年 | 増減 | |
販売台数 | 526,053 | 520,291 | 1% |
収益 (100万ユーロ) | 55,890 | 50,945 | 10% |
EBIT(調整済み、100万ユーロ) | 5,489 | 3,959 | 39% |
RoS(調整済み、%) | 9.9 | 7.7 | |
フリーキャッシュフロー(100万ユーロ) | 2,811 | 1,746 | 61% |
受注台数 | 426,910 | 522,837 | -18% |
1株当たり利益(ユーロ) | 4.62 | 3.24 | 43% |
主要財務指標:トラックアジア事業部門 | |||
2023年 | 2022年 | 増減 | |
販売台数 | 161,171 | 155,967 | 3% |
収益 (100万ユーロ) | 7,060 | 6,499 | 9% |
EBIT(調整済み、100万ユーロ) | 330 | 171 | 93% |
RoS(調整済み、%) | 4.7 | 2.6 |
チリに投入した「eCanter」
三菱ふそうトラック・バス株式会社について
三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)は、ダイムラートラック社が89.29%、三菱グループ各社が10.71%の株式を保有し、川崎市に本社を置く商用車メーカーです。90年以上の歴史を持つFUSOブランドの、小型、中型、大型トラックやバス、産業用エンジンを含む製品を世界約170の市場向けに開発・製造・販売しています。2017年、初の量産型電気小型トラック「eCanter」を市場に導入し、2019年には、日本の商用車市場のベンチマークとなる、SAEレベル2相当の高度運転支援技術を搭載した大型トラック「Super Great」を商用車メーカーとして初めて日本に導入しました。MFTBCは、ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社(DICV)とともにダイムラー・トラック・アジアの一員として、製品開発、部品調達、生産などの分野で協力し、お客様に最高の価値を提供しています。
Daimler Truck Asiaについて
ダイムラートラック社傘下のダイムラー・トラック・アジア(DTA)は、90年の歴史を持つ日本の商用車業界の象徴である三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)と、インド市場で新進気鋭の商用車メーカーであるダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社(DICV)を共同で運営する組織体です。DTAは、製品開発、生産、輸出、調達、開発を組織として共同で行う戦略的なビジネスモデルを採用することで、革新的で最先端かつ価値の高い製品をお客様に提供しています。DTAは「人と地球に、より良い生活と環境を実現するモビリティ・ソリューションを提供します」をビジョンとし、全世界のダイムラートラックグループの目的である 「For all who keep the world moving/世界を動かし続ける全ての人々のために」を柱として活動しています。
FUSOブランドについて
「FUSO」はダイムラートラックのブランドの一つです。世界170以上の市場において小型、中型、大型のトラックやバスといった幅広い商用車や、産業エンジン、コネクティビティソリューションを展開しています。日本の商用車業界における象徴的ブランドであり、90年にわたって、日本ならではの品質や熟練技術によって、効率性や安全性、快適性を追求した商品を提供してきました。特に小型トラックセグメントの商品ラインアップで評価されており、小型トラック「キャンター」は世界中の様々な市場でトップシェアを獲得しています。2017年には日本初の量産型電気小型トラック「eCanter」を発売し、FUSOはeモビリティにおけるパイオニアとしての地位を確立しました。FUSOのブランドスローガンである「Future Together」は、私たちがお客様に対し安全かつサステナブルな輸送ビジネスを共に未来へ繋いでいくことを約束する意思が込められています。
電気小型トラック「eCanter」について
今日の都市が抱える騒音や排出ガス、CO2低減の課題を解決する答えとして、MFTBCが2017年に発売した国内初の量産型電気小型トラックです。電動で駆動することで排出ガスが一切出ない「eCanter」は、従来のディーゼル車と比較して騒音や振動も少ないため、都市内輸送のほか深夜早朝での輸送に適しています。2017年の初代モデル発売後、2020年8月に安全装備を拡充した改良モデルを発売し、これまで日本をはじめ、欧州、米国、オーストラリア及びニュージーランドのお客様の下で活用されています。そして2023年3月にフルモデルチェンジした新型モデルを発売し、さらに多様なビジネスニーズへの対応が可能になりました。新型モデルは、さらに多くの海外市場での展開を予定しています。