三菱自動車の経営体制強化に向けた
三菱自動車とダイムラー・クライスラーの提携強化について


三菱自動車は、本日今回の品質問題に関連し運輸省から行政処分の通知を受けました。 今回の問題でお客様の皆様、運輸省当局並びに関係の皆様に多大なご迷惑をお掛けしたことに対し、深くお詫び申し上げます。

三菱自動車の最重要課題は製品品質レベルの向上を含む品質問題の抜本的対策に全社一丸となって取り組み、 皆様の信頼を一日も早く回復できる体制を確立することであります。この趣旨に沿い品質改善に向けた諸施策の推進を図っております。

また、乗用車事業でグローバルな提携関係にあるダイムラー・クライスラーとは、 三菱自動車の経営基盤の強化並びに将来の成長に向けた両社提携関係の発展のための施策について検討を行ってきました。

今回の品質問題をはじめとする状況の変化に伴ない、三菱自動車とダイムラー・クライスラーは、この度、 両社の提携関係を更に推進・強化することにより、三菱自動車が必要とする経営体制の抜本的な改革を速やかに実現する以下の諸施策について合意しました。

  1. 河添克彦社長はダイムラー・クライスラーの三菱自動車への出資後、社長を辞任し、 11月1日(予定)に園部孝SEO(上級執行役員:海外事業統括)が新社長・CEOとなる。 なお、河添社長は辞任後、取締役として、経営体制改革を支援する。

  2. 三菱自動車はダイムラー・クライスラーから既に受け入れが決まっている3人の取締役の他に、 新たにCOOとしてロルフ・エクロート氏(Rolf Eckrodt:現在ダイムラー・クライスラー鉄道部門関連会社、Adtranz社CEO)が就任する。 同氏は、執行役員として着任し、株主総会の正式承認を経て取締役となる。これにより取締役は11人となる。 なお、COOは現行業務の整理がつき次第、可及的速やかに就任する予定であり、 園部新社長・CEOの下で乗用車の開発、生産、品質、購買、マーケティング及び販売を統括する。

  3. ダイムラー・クライスラーは三菱自動車に対し34%の出資(2,024億円)を行うこととし、 一株あたりの価格を450円から405円に変更する。

  4. ダイムラー・クライスラーは三菱自動車に対する34%の出資後、 3年間は三菱自動車の取締役会の承認がなければ原則持ち株比率34%を超える株の取得は行わない。

  5. ダイムラー・クライスラーは品質等の分野でのノウハウを三菱自動車に提供するため、取締役以外に経験豊かな幹部を派遣する。

今回の両社の合意は、ダイムラー・クライスラーの経営資源、ノウハウをフルに活用することにより、 21世紀に三菱自動車が生き残るための大きな第一歩であります。 園部新社長・CEO、ダイムラー・クライスラーからのCOOを中心とする新しい経営体制により、三菱自動車は、 信頼回復並びに両社の提携を今後更に強固なものとすることに全力を傾注致します。

以上

平成12年9月8日

三菱自動車工業株式会社

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